<Header>
<Author: 李頎>
<Title: 古從軍行>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 古軍従行>
<BookPage: 73>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
白日登山望烽火，
黃昏飲馬傍交河。
行人刁斗風沙暗，
公主琵琶幽怨多。
野雲萬里無城郭，
雨雪紛紛連大漠。
胡鴈哀鳴夜夜飛，
胡兒眼淚雙雙落。
聞道玉門猶被遮，
應將性命逐輕車。
年年戰骨埋荒外，
空見蒲桃入漢家。
<End Poem>
<Translation>
日中（にっちゅう）に山（やま）に登（のぼ）ってのろしの上（のぼ）るのを遠（とお）くながめやり、夕暮（ゆうぐ）れに馬（うま）に水（みず）を飲（の）ませるために交河（こうか）に近（ちか）づく。戦（たたか）いに行（い）く兵士（へいし）の打（う）ち鳴（な）らすどらの音（おと）は、風（かぜ）が巻（ま）き上（あ）げた砂（すな）の暗（くら）く舞（ま）い立（た）つ中（なか）にひびき、昔（むかし）、鳥孫（ちょうそん）の公主（こうしゅ）を慰（なぐさ）めるために作（つ）られたという琵琶（びわ）の音色（おんしょく）には、深（ふか）いうらみの感情（かんじょう）が多（おお）くこめられている。

原野（はらの）に宿営（しゅくえい）するばかりで、果（は）てしない軍旅（）の途中（とちゅう）、宿（やど）るべき町（まち）や村（むら）もなく、降（ふ）りしきる雪（ゆき）は、盛（さか）んに入（はい）り乱（み）れて広大（こうだい）な砂漠一帯（さばくいったい）に連（つら）なって見（み）える。異国（いこく）の胡（こ）の国（くに）の雁（がん）は、悲（かな）しい声（こえ）を放（はな）って毎夜毎夜（まいよまいよ）飛（と）んでおり、これを聞（き）いては胡（こ）の国（くに）の人（ひと）でさえ涙（なみだ）が両眼（りょうがん）から盛（さか）んに流（なが）れ落（お）ちる。

聞（き）くところによれば、国境（こっきょう）の玉門関（ぎょくもんかん）は、天子（てんし）の命（めい）によって、帰国（きこく）が禁（きん）じられたままで、今（いま）もなお閉（と）ざされているという。今（いま）は、命（いのち）がけで戦車（せんしゃ）につき従（したが）って戦（たたか）う以外（いがい）にないのである。毎年（まいとし）、戦死者（せんししゃ）の骨（ほね）はこの僻遠（へいえん）の蛮地（ばんち）に埋（うず）もれ、ただ、むだに西域（せいいき）特産（とくさん）のぶどうが、漢（かん）すなわち唐（とう）の国（くに）にもたらされるという結果（けっか）を見（み）るばかりなのだ。
<End Translation>